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イスラエル首相、バイデン氏は「偉大な友人」 祝意遅く - 日本経済新聞

【カイロ=久門武史】イスラエルのネタニヤフ首相は8日、米大統領選で当選を確実にした民主党候補のジョー・バイデン前副大統領にツイッターで祝意を示した。「イスラエルの偉大な友人」としたが、投稿は当選確実と報じられて半日近くたってから。欧州の首脳らと比べ遅い反応で、親密なトランプ米大統領への配慮をにじませた。

イスラエルのネタニヤフ首相(左)はトランプ米大統領との親密な関係で恩恵を受けた(9月、米ホワイトハウス)=ロイター

イスラエルのネタニヤフ首相(左)はトランプ米大統領との親密な関係で恩恵を受けた(9月、米ホワイトハウス)=ロイター

ネタニヤフ氏はバイデン氏に「ジョー、私たちは温かい個人的な関係を40年近く続けてきた」と呼び掛けた。そのうえで「米国とイスラエルの特別な同盟をさらに強化するため協力するのを楽しみにしている」と投稿した。

その直後の投稿ではトランプ氏に「イスラエルと私個人に示してくれた友情」に謝意を示した。トランプ政権がエルサレムをイスラエルの首都と認定し、ゴラン高原に主権を認め、イランに対抗し、アラブ諸国との国交正常化を実現させたことを列挙した。「米イスラエル同盟をかつてない高みに引き上げた」と称賛した。

ネタニヤフ氏はトランプ氏との親密な関係で恩恵を受けてきた。トランプ氏は米国のキリスト教福音派の支持固めを狙い、イスラエル寄りの政策を重ねた。ネタニヤフ氏には自らの支持基盤の右派にアピールする強い追い風になった。

バイデン氏は、トランプ政権が2018年に一方的に離脱したイラン核合意に復帰する考えを示している。イランを敵視し、トランプ政権によるイランへの圧力を歓迎してきたネタニヤフ氏には好ましくない動きだ。

パレスチナを巡っても、バイデン氏はトランプ政権が削減した支援を復活させる方針だ。イスラエルによるパレスチナ占領地への入植にかねて批判的だった。

米国の基調である親イスラエルの路線は維持する見通しだが、ネタニヤフ氏にとってトランプ氏のような親密な個人的関係や強力な肩入れは期待しづらくなる。ネタニヤフ氏は8日にバイデン氏に祝意を示した時点でも、自らのツイッターのトップにトランプ氏と2人で並ぶ写真を掲げている。

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