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ヤフー、中国から撤退 「厳しい」事業環境が理由 - ロイター (Reuters Japan)

[上海 2日 ロイター] - 米ヤフーは中国本土からの撤退を決め、利用者へのコンテンツ提供を1日付で停止したとウェブサイトで発表した。ヤフーとAOLメールの利用者を別のリンクへと誘導した。理由を「事業と法的環境が一段と厳しくなっているため」と説明している。中国から撤退した欧米のIT勢は、ここ数週間で2社目。

米ヤフーは中国本土からの撤退を決め、利用者へのコンテンツ提供を1日付で停止したとウェブサイトで発表した。2012年12月撮影(2021年 ロイター/Denis Balibouse)

中国の地元メディアは2日、今回のヤフーの動きを報じた。

ヤフーの広報担当者はロイターに対し、「中国における事業および法的環境が一段と厳しくなっているとの認識に基づき、11月1日をもって中国本土からヤフーの一連のサービスにアクセスできなくなる」とメールで2日に伝えた。「ヤフーは引き続き、利用者の権利と自由で開かれたインターネットを提供することを約束する。利用者の支援に感謝している」とした。

ヤフーの動きは、米マイクロソフトがビジネス向け会員制交流サイト(SNS)「リンクトイン」の中国での提供を10月に打ち切ったことに続くもので、中国での米国大手SNSの最後の撤退となった。

ヤフーはここ数年、中国での事業を大幅に縮小。1日以前は、天気予報アプリや、外国語でニュース表示するページをいくつか運営していた。

ヤフーは1998年に中国に進出し、2012年には中国電子商取引最大手アリババ・グループに対して保有するアリババ株を売却する契約を締結。この取引でアリババが最大4年間、ヤフーブランドでヤフーチャイナを運営する権利を獲得した。

その後、ヤフーチャイナはメールサービスとウェブポータルを終了。北京のグローバル研究開発センターは持ち続けていたが、15年に閉鎖した。

ヤフーが中国からの撤退を決めたのは、中国政府がインターネット企業に対してコンテンツや顧客のプライバシーなどの分野で新たな制限を課し、新たな法律を制定したのが要因。中国は今月1日、オンライン利用者のデータプライバシーを保護する新しい個人情報保護法を施行した。

米通信大手ベライゾン・コミュニケーションズは5月、ヤフーなどのメディア事業を米投資ファンド大手のアポロ・グローバル・マネジメントに50億ドルで売却した。

人気オンラインゲーム「フォートナイト」を開発する米エピック・ゲームズも11月15日からサーバーを停止すると発表。前日にはユーザーの新規登録を停止したと発表していた。

中国政府は8月、18歳未満の未成年がオンラインゲームをプレイできる時間を金曜日、週末、祝日の現地時間午後8時から午後9時に制限した。

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