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WTOの選考委員会、次期事務局長にナイジェリアのオコンジョイウェアラ氏推薦 米は反対 - Newsweekjapan

世界貿易機関(WTO)の選考委員会は28日、次期事務局長にナイジェリアのヌゴジ・オコンジョイウェアラ元財務相を推薦する意向を表明した。

一方、米国はオコンジョイウェアラ氏ではなく韓国産業通商資源省の通商交渉本部長、兪明希(ユ・ミョンヒ)氏を支持するとし、選考委の方針に反対する考えを示した。

事務局長選はWTO加盟164カ国が全会一致で承認する必要があり、加盟国が一国でも反対すれば成立しない。

トランプ米政権は既に、WTOの紛争処理機関で最高裁に相当する上級委員会の委員補充を拒否し続け、紛争処理の機能不全を招いた。事務局長選でも独自の立場を取ることで、WTOのトップ不在の長期化につながる恐れがある。

WTOのロックウェル報道官は記者団に対し「1人の代表がオコンジョイウェアラ氏を支持できず、引き続き兪氏を支持すると表明した。それは米国の代表だ」と明らかにした。

WTOは11月9日に予定される会合で対応を協議するが、ロックウェル氏はそれまでに全会一致に向けた活動が活発化する見通しと述べた。

米通商代表部(USTR)はその後、声明を出し、韓国の兪氏への支持を正式に表明。同氏は通商交渉官としての実績があり、「非常に困難な時期」にWTOを率いる技能が備わっていると称賛した。次期トップは「実務経験」が問われているとし、多国間通商交渉に関する専門知識が不足しているとの批判の声もあるオコンジョイウェアラ氏を遠回しにけん制した。

WTOは8月にアゼベド事務局長が1年の任期を残して退任したため、トップ不在に陥った。現在は、4人の事務次長が運営を担っている。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

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