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豪軍の虐殺容疑を捜査へ 崖から羊飼い落としたと報道も - 朝日新聞デジタル

 オーストラリア政府が、アフガニスタンに派遣された豪軍兵士らによる残虐行為がなかったかどうかを調べる特別捜査官事務所を設ける。非武装の住民や子供らの殺害に関わった疑いが相次いで発覚し、戦争犯罪として起訴するかどうかを判断するためだ。モリソン首相が12日、発表した。

 捜査の対象になるのは、2005~16年にアフガン駐留の豪軍部隊が関わった疑いのある殺害事件など。豪軍が16年から55の事件について内部調査をしてきたが、特別捜査官事務所は、それを引き継ぐ形で独自に捜査し、結果を検察当局に示す。

 豪軍の残虐行為の可能性については、シドニーモーニングヘラルド紙や公共放送ABCが、反政府武装勢力タリバーンの関係者を捜索する際などに「羊飼いの男性を後ろ手に縛った状態で崖の端に連れていき、蹴り落として殺害した」「民家にいた男性と、その横で毛布にくるまっていた息子の少年を銃撃して殺した」「ヘリコプターから標的を銃撃したつもりが、死んでいたのは2人の少年だった」といった事例を報じてきた。

 豪州は、同盟国の米国に協力して01年のアフガン戦争以降、部隊を派遣。13年末に戦闘部隊は撤収したが、現在も80人がアフガンの治安部隊の支援などで駐留している。(シドニー=小暮哲夫)

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