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南部ジョージア州、再集計でもバイデン氏勝利 - 日本経済新聞

19日、記者会見するジュリアーニ元ニューヨーク市長=ロイター

19日、記者会見するジュリアーニ元ニューヨーク市長=ロイター

【ワシントン=永沢毅】米大統領選で南部ジョージア州は19日、得票を再集計して民主党のバイデン前副大統領の勝利を改めて確認した。トランプ大統領は再々集計を求めることができるが、結果は覆せないとの見方が大半だ。法廷闘争も不調が続き、逆転に向けた展望はみえていない。

ジョージアはこれまで共和党の地盤だったが、今回は両候補が激しく競い合い、当初はバイデン氏が得票数で約1万4000票の差で制した。再集計の結果、当初の結果よりわずかに差は縮まり1万2284票となったが、バイデン氏の勝利に変わりはなかった。

ジョージアでは得票率の差が0.5ポイント以下だった場合、州法に基づいて再集計が認められている。当初の集計では0.3ポイントだったため、約500万にのぼる票を6日間かけて手作業で数え直した。

トランプ氏の陣営は再集計を受けて声明を出し「違法な票が含まれている。あらゆる法的な選択肢を探る」と表明し、結果をなお受け入れない立場を示した。ジョージアは20日に選挙結果の確定期限を迎える。トランプ氏は再々集計を求めることができるため、最終決着までに時間がかかる可能性がある。再々集計の場合、機械を用いて数える見通し。

もっとも、トランプ氏の逆転シナリオは頓挫しつつある。米メディアによると、同氏の陣営はこれまで東部ペンシルベニアや中西部ミシガンなど計6州で訴訟をおこしてきた。陣営の立会人が十分に監視できないまま集計が進んでいるなどとして集計の差し止めを要求してきたが、大半は退けられている。

トランプ氏の顧問弁護士、ジュリアーニ元ニューヨーク市長は19日の記者会見で「民主党は選挙結果を盗む国家的な陰謀をたくらんでいた」と主張し、法廷闘争を続ける考えを示した。ただ、これまでに明確な証拠を提示できていない。トランプ陣営の複数の弁護団は法廷闘争から撤退する意向を示している。

閉塞感が強まるなか、トランプ氏は20日、ホワイトハウスにミシガンから共和党の州議会議員を招くことも検討しているという。ミシガンはバイデン氏が約16万票の差で制しており、23日に選挙結果の確定期限を迎える。共和、民主両党の代表者が結果を認定するかどうかを投票で決める運びだが、トランプ氏が結果を認定しないよう共和党の州議会議員に働きかける可能性がある。

19世紀初頭までは州議会が選挙人を直接指名していた州もあった。このため州議会が選挙の結果によらず選挙人を直接指名できるとの解釈もあるが、民主的な選挙の手続きを無視することになるため反発は必至だ。

連邦法によると、12月8日までに州が選挙結果を確定して選挙人を指名し、同14日に各州の選挙人が大統領候補に投票する。期限に間に合わず、選挙人の獲得数が過半数に達する候補がいなければ、下院が大統領を決めるという選択肢も浮上する。全米50州に1票ずつ割り当てて26票を得た候補が当選する仕組みだが、この選出法は約200年間実施されていない。

異例の抵抗を続けるトランプ氏にバイデン氏は不満を募らせる。同氏は19日、地元の東部デラウェア州で記者団に「彼は自分が勝てなかったと分かっているはずだ」と語り、トランプ氏を非難した。円滑な政権移行への協力に応じないままの姿勢を「極めて無責任だ」と断じ、応じるよう重ねて要求した。

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