【モスクワ=小野田雄一、ロンドン=板東和正】ロシアが実効支配するウクライナ南部クリミア半島近くの黒海海域で23日、ロシア軍が「領海侵犯」を理由に英駆逐艦「ディフェンダー」に警告射撃と警告爆撃を行ったとされる問題で、露外務省は24日、英国のブロナート駐露大使を外務省に呼び、厳重抗議したと発表した。 露外務省は発表で、英駆逐艦が「挑発的で危険な行動」をしたと主張。今後も同様の「挑発」を行った場合、その結果として起きうる事態の全責任は英国側に帰せられるとした。 ただ、英国をはじめ欧米諸国や日本はロシアによる2014年のクリミア併合を認めていない。ウォレス英国防相は24日、英議会での声明で「現場はウクライナ領海だった」と説明。ジョンソン英首相も英駆逐艦の航行は「完全に正当」だったと評価した。 今回の問題をめぐり、英国防省は「駆逐艦への射撃はなく、爆撃したとの主張も認められない」とロシア側の主張を否定。ただ、同艦に搭乗していた複数の英メディアの記者は、ロシアによる警告攻撃を確認している。 露専門家はロシア軍による英駆逐艦への警告攻撃が事実であれば「異例だ」と説明。背景について、ウクライナ海軍も参加する北大西洋条約機構(NATO)の軍事演習「シーブリーズ2021」が黒海海域で今月28日に始まるのを前に、ロシアが欧米側への牽制(けんせい)を図った可能性や、英駆逐艦がウクライナへの支持を示すと同時にロシア側の出方を探るため、意図的にロシアの主張する「領海」に進入した可能性などを指摘している。 英海軍は近年、ウクライナ海軍との関係を強化しており、ロシアはいらだちを募らせていたとの分析も出ている。
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