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米大統領選、異例の激戦 3州の郵便投票で決着へ - 日本経済新聞

3日、選挙対策本部を訪問したトランプ氏(写真左、AP)とペンシルベニア州を訪れたバイデン氏=フィラデルフィアインクワイアラー提供・AP

3日、選挙対策本部を訪問したトランプ氏(写真左、AP)とペンシルベニア州を訪れたバイデン氏=フィラデルフィアインクワイアラー提供・AP

【ワシントン=永沢毅】米大統領選は3日投開票され、共和党の現職、ドナルド・トランプ大統領(74)と民主党候補のジョー・バイデン前副大統領(77)が大接戦を繰り広げた。集計に時間がかかる激戦3州の郵便投票が結果を左右する。米メディアが勝敗未定とするなか、トランプ氏が4日未明の演説で「勝利した」と一方的に宣言する異例の事態となった。

大統領選は各州に割り当てられた「選挙人」獲得を争い、全米538人の過半数270人以上を得た候補が当選する。米メディアによると、米東部時間4日午前8時(日本時間同日午後10時)時点で選挙人獲得数はトランプ氏が213人、バイデン氏は224人。

フロリダ大の「米選挙プロジェクト」によると、期日前投票が約1億人を超え過去最高となった。新型コロナウイルス対策で密集を避けたためだが、集計に時間がかかり一部の州で開票が遅れた。米大統領選で投票の翌朝を迎えても勝者が決まらないのは2000年以来、20年ぶり。

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全米50州で共和党か民主党の地盤で「無風」とされるのは35州と首都ワシントンだ。両党の勢力が拮抗する激戦州でトランプ氏は南部フロリダや中西部オハイオなどを、バイデン氏は中西部ミネソタ州を制した。残る9州のうち、共和党地盤の南部ジョージアと西部アリゾナでトランプ氏は接戦を強いられている。

特に重要なのはラストベルト(さびた工業地帯)にある東部ペンシルベニア、中西部ミシガン、同ウィスコンシンの3州だ。16年大統領選で白人労働者層の支持を集めたトランプ氏がいずれも制し、民主党候補のクリントン元国務長官を破る原動力となった。

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3州では期日前投票の集計を3日まで始められず、開票作業が長引く。勝敗判明まで数日かかる可能性もある。開票は当日投票分が先に進み、トランプ氏がペンシルベニア州では約11ポイント上回る。バイデン票が多いとされる郵便投票の集計が進むに従ってバイデン氏が追い上げ、ウィスコンシン州では僅差で逆転した。

ペンシルベニアでは3日の消印があれば、6日までの郵便投票の到着も有効と認める。トランプ氏は郵便投票は不正の温床と訴えており、4日未明の演説でも「我々は最高裁判所に行くだろう」と法廷闘争を示唆した。

トランプ氏は4日未明、勝敗未定の段階で「大きな勝利だ!」とツイッターに投稿した。演説でも「我々はこの選挙に勝とうとしており、率直に言えば勝った」と宣言し、集計中止を求めた。バイデン氏は「すべての票が集計されるまでは終わらない」と述べた。

超大国の指導者選びは世界の民主主義のあり方にも影響を及ぼす。再選をめざすトランプ氏は米国民の分断も辞さず、4年ぶりの政権奪還を狙うバイデン氏と激しい攻防となった。トランプ政権の4年を総括する選挙に有権者の関心は高く、専門家からは投票率が1900年以来の70%に達するとの見方も出ている。

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