トランプ氏が投稿「不正があったからバイデン氏が勝利」…初めて言及したが負け認めず - 読売新聞

　【ワシントン＝海谷道隆】米大統領選で敗北を認めていないトランプ大統領は１５日、ツイッターへの投稿で、勝利を確実にした民主党のジョー・バイデン前副大統領について「彼は選挙で不正があったから勝利した」と投稿した。「不正」という留保を付けながらも、トランプ氏がバイデン氏の「勝利」に言及するのは初めて。

　この投稿に関し、トランプ氏に批判的なＣＮＮテレビは「初めてバイデン氏勝利の事実を認めた」と報じた。しかし、トランプ氏はその後、「我々は勝利する」「私は一切負けを認めない」と相次いで投稿した。「（バイデン氏勝利は）フェイク（偽）ニュースだけの見解だ」とも強調した。

　トランプ氏の陣営は選挙に不正があったと主張して法廷闘争を続けているが、陣営内でも選挙結果を覆すのは困難との見方が広がっている。トランプ氏の「敗北宣言」拒否により、政府機関もバイデン氏の勝利認定を先送りしている。このため、バイデン氏の政権移行チームは機密情報などの説明を政府から受けられない状況が続き、来年１月２０日の政権発足に向けた準備に支障が出ている。

　１４日には、トランプ氏の支持者による大規模集会とデモ行進が首都ワシントンで行われた。中心部の通りを埋め尽くした数万人の支持者らは、トランプ氏の主張に沿って選挙で「不正」があったと叫び、「トランプ氏の再選」を訴えた。トランプ氏は会場近くを車列で通り、車内から手を振って大歓声を浴びた。

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