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プーチン氏演説、クリル諸島など「断固として防衛」…ツィルコン配備「数か月以内」 - 読売新聞オンライン

 ロシアのプーチン大統領は7月31日、「海軍の日」に合わせて西部サンクトペテルブルクで実施された水上軍事パレードで演説し、米国のミサイル防衛網の突破が可能とされる極超音速巡航ミサイル「ツィルコン」の本格配備を数か月以内に開始すると述べ、海軍を強化する立場を表明した。

 プーチン氏は、初の実戦配備としてツィルコンを搭載するのは、北極圏の防衛を担う北方艦隊所属のフリゲート艦になると説明した。同艦が任務を行う海域は「ロシアの安全保障に基づいて決定する」と述べた。

 演説では、ウクライナ侵略に直接の言及はなかった。ツィルコンは海上発射型で、射程は約1000キロ・メートルで音速の9倍(マッハ9)で飛行する。フィンランドとスウェーデンの加盟を認めた北大西洋条約機構(NATO)をけん制する狙いもありそうだ。

 露大統領府によると、パレードには艦艇40隻以上、軍用機42機、兵士約3500人が参加。プーチン氏は演説で「我々の主権と自由を侵害すると決めた全ての者に即座に報復する」と述べた。北極海、黒海、バルト海、オホーツク海やクリル諸島(北方領土と千島列島)の諸海峡などを挙げて「全手段を用い、断固として防衛する」と強調した。

 プーチン氏は31日、海洋安全保障政策の指針となる「海洋ドクトリン」を改訂する大統領令に署名した。改訂は2015年以来となり、海洋安保においても米国やNATO拡大を脅威と位置付けた。アジア太平洋地域の複数の国への物資や装備の補給拠点設置、露極東での空母も含む造船分野の強化方針を盛り込んだ。

 ロシアが併合したウクライナ南部クリミアのセバストポリの首長は31日、同地にある露軍黒海艦隊の本部の敷地で無人機(ドローン)による攻撃があり、6人が負傷したとSNSに投稿し「ウクライナのナチは我々の『海軍の日』を壊そうと決めた」と主張した。一方、ウクライナ海軍はSNSで露側の主張を否定した。

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