エクアドルのラッソ大統領は29日、同国最大規模の刑務所で前夜に起きた犯罪組織の抗争による死者が116人に達したと明らかにした。大統領は、治安部隊を追加派遣するとともに、再発防止のため資金を拠出すると表明した。 グアイヤス県にあるこの刑務所は過去数カ月にわたり刑務所の支配権を巡って犯罪組織間で流血の抗争が続いており、28日夜の衝突ではこのほかに受刑者80人が負傷した。 大統領は国内最大都市グアヤキルで記者団に、「不幸なことに、犯罪組織が権力闘争のため刑務所を戦場にしている」と語った。 28日の死者は同国内の刑務所で起きた衝突では過去最多。6人は首を切られたという。受刑者の親族ら数十人が現場に駆け付けて安否に関する情報を探し、受刑者の安全を監督する当局者らに説明を要求した。ラッソ大統領は、死者負傷者の親族を国として支援していくと述べた。 2月と7月にも、全土の複数の刑務所で類似の抗争が発生し、それぞれ少なくとも79人と22人の死者が出ている。
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