
プーチン氏は来年2月に期限が切れる新STARTを無条件で1年延長するように提案していた(写真は14日、モスクワ郊外)=AP
【モスクワ=小川知世】ロシア外務省は20日、2021年2月に期限が切れる米ロの新戦略兵器削減条約(新START)を巡り、条約を1年間延長し、この期間中は米国が提案する「核弾頭の保有数の凍結」に応じる用意があると発表した。米国務省は同日の声明でロシアの方針を歓迎し、合意に向けて協議する用意があると発表した。
平行線をたどってきた新STARTの延長交渉が妥結に向かう可能性が出てきた。トランプ米政権は11月3日の大統領選を前に外交の成果を示そうと決着を急いでいた。
ロシアのプーチン大統領は新STARTを無条件で1年延長するように16日に提案した。米側が拒否する考えを示したのを受け、ロシアが譲歩をみせた形だ。
ロシア外務省は声明で「1年の延長期間中は米国とともに保有する核弾頭の数を凍結する政治的義務を負う用意がある」と表明した。米国が追加の要求を出さないことも条件に挙げ、米国に公式な回答を求めた。新STARTを一旦延長し、包括的な核軍縮交渉を続ける姿勢を打ち出した。
米国も応じる構えを示している。米国務省は20日に声明を発表し、「核管理問題を前進させるロシアの意欲」を評価した。オブライエン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は16日、ロシアに対して「新STARTを1年間延長し、その間は米ロが全ての核弾頭に上限を設けると提案した」と明らかにしていた。
新STARTは戦略核弾頭に加え、戦略爆撃機や大陸間弾道ミサイル(ICBM)などの配備数を制限する。米国は新STARTの対象外で、ロシアが保有数で優位に立つ非戦略核弾頭の保有数の制限などを主張していた。
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