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モスクワ区議、プーチン氏辞任要求「ロシア発展に有害」(写真=AP) - 日本経済新聞

【ウィーン=細川倫太郎】モスクワ南西部の区議らが12日までに、ウクライナに侵攻したロシアのプーチン大統領に辞任を要求した。侵攻の長期化でロシア国内で不満が高まってきた可能性がある。ウクライナ軍は東部や南部で占領された地域の奪還を続け、大きく前進している。

モスクワやサンクトペテルブルクの18カ所の区議会議員がプーチン氏に辞任を求める要請書を公表した。要請書では侵攻を念頭に「プーチン氏の行動は時代遅れで、ロシアと市民の発展を妨げている」と指摘した。ある議員はツイッターでロシア兵の犠牲や経済低迷を問題視し、プーチン氏の弾劾を求めた。

区議による辞任要求は極めて異例だ。11日投票のロシア統一地方選は、プーチン氏が率いる与党・統一ロシアの候補者が各地で圧勝しており、政権基盤はすぐには揺るがないが、侵攻が長引けば不満がくすぶり続ける可能性がある。与党議員からは総動員令の発令を求める声もあがる。

ウクライナのゼレンスキー大統領は12日公開の動画で、9月に入って東部と南部で6千平方キロメートル以上の領土をロシアから奪還したと説明した。東京都の面積の3倍近くに相当する。米国から供与された高機動ロケット砲システム「ハイマース」を使い、ロシア軍の補給線を効果的に攻撃しているもようだ。

米シンクタンクの戦争研究所は12日、南部でのウクライナ軍の反攻は「ロシア軍の士気と軍事能力を着実に低下させている」と分析した。足元でウクライナ軍はロシアが完全制圧をめざす東部ドネツク州でも進軍しているとの情報がある。

ウクライナ側はドネツク州につながる幹線道路が通る東部ハリコフ州イジュームを奪還したと表明した。イジューム市議によると社会インフラの8割以上が破壊され、少なくとも市民1千人以上が死亡した。ウクライナ軍は13日、ロシア軍の撤退地域では連日最大200件の戦争犯罪が記録されていると報告した。

ロシア側は強気の姿勢を崩さない。ペスコフ大統領報道官は12日「特別軍事作戦は当初の目標を達成するまで続く」と強調した。戦況を立て直すため安全保障会議を近く開く可能性も指摘される。

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