
【ワシントン=黒瀬悦成】米アラスカ州アンカレジで18日に始まった米中外交トップによる初の直接会談は、報道陣を前にした冒頭発言で中国の楊潔●(=簾の广を厂に、兼を虎に)(よう・けっち)共産党政治局員が自国の主張を長々と述べ立て、米政権高官が「スタンドプレーだ」と猛反発するなど、初日から波乱の展開となった。
バイデン政権高官が明らかにしたところでは、会談は冒頭、報道陣による写真やビデオ撮影に合わせて、ブリンケン米国務長官と楊氏の双方が約2分間にわたり発言することで米中当局者の間で一致していた。
最初に冒頭発言を行ったブリンケン氏は、中国による新疆ウイグル自治区での人権侵害や同盟諸国への経済的威迫など、国際秩序を脅かす行為に対する「深刻な懸念」などを比較的厳しい口調で表明した。
すると、続いて発言した楊氏は不快な表情を浮かべつつ「米国の人権状況は最低水準にあり、多数の黒人が虐殺されている」などと15分間以上にわたり中国語で反論し、米中はそれぞれ自国の中の問題に取り組むべきだと主張した。
対するブリンケン氏も、楊氏の冒頭発言が終了したのを受けて退室しようとした報道陣を制止し、カメラの前で「米国は中国との紛争を求めていないが、(自由や人権などの)原則や友邦諸国のためには立ち上がる」と言明した。
結局、双方の言い合いは1時間以上も続き、現場に居合わせた記者によると、楊氏からは「米国は、中国に対して強い立場からものを言う資格などない。これは中国人に接する態度ではない」と恫喝(どうかつ)する発言も飛び出したという。

バイデン政権高官は、会談の冒頭撮影の場を借りた楊氏による一連の発言は「外交儀礼違反だ」とし、「中国代表団は会談の中身よりも大げさな言動に関心を集中させ、スタンドプレーを狙っている」と痛烈に批判した。
会談は19日も予定通り行われる見通し。同高官は「米代表団は残された時間で中国代表団に対し、これまで公の場で表明してきたのと同じメッセージを伝えていく」と強調した。
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