2021年05月14日22時51分
【イスタンブール時事】イスラエル軍は14日未明(日本時間同日朝)、イスラム組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザへの地上からの攻撃を開始した。イスラエルとハマスの交戦が始まった10日以降、ガザからはロケット弾約2000発がイスラエルに向けて発射された。死者は双方合わせて130人に達した。1週間前に警官隊とデモ隊が衝突して以降の情勢の悪化は、歯止めがかからない状況に陥っている。
イスラエル軍部隊は14日、ガザとの境界のイスラエル側から砲撃を浴びせる一方、空爆も一段と強化した。一連の攻撃により、対イスラエル作戦用の地下トンネルや兵器などの破壊を進めたが、ガザ北部で父親と娘3人が死亡するなど住民の犠牲も拡大。ガザではこれまでに少なくとも122人が死亡した。
一方、ハマスなどガザの武装組織によるイスラエルへのロケット弾攻撃もやまず、民間人ら8人が死亡した。イスラエルではパレスチナ人に連帯意識を持つアラブ系市民による暴動やユダヤ人市民との衝突も相次ぎ、当局は警官隊を大量動員。ガザと国内の「二つの前線での作戦」(ネタニヤフ首相)を強いられている。イスラエル北部沿岸付近の海上には13日夜、レバノンから発射されたロケット弾3発も着弾した。
発端は、エルサレムで7日に激化したイスラエル警官隊とパレスチナ住民のデモ隊の衝突だった。エルサレムで当局が長年続けるパレスチナ住民の強制立ち退き措置などに抗議するデモ隊は、警官隊の強硬対応を受けて一部が暴徒化。イスラエル側は暴徒化の背景に「ハマスなどの扇動があった」と見なしている。
衝突は10日、エルサレム旧市街のイスラム教聖地にある「アルアクサ・モスク」に警官隊が突入したことで一段とエスカレート。警官隊の撤収を求めるハマスがエルサレムの方向などにロケット弾を発射したことが、交戦の直接の引き金となった。
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