その地域を車で走ると、三つの旗が軒先にはためく様子が目につく。
一つは南軍旗。1860年代の南北戦争で、南部連合が掲げた。奴隷制や人種隔離のシンボルとしてみられることも多い。
拡大する風に揺れる南軍旗(上)と警察への支持を示す旗=2021年5月19日、米ペンシルベニア州フルトン郡、藤原学思撮影
二つ目は、白黒の米国旗に、警察の象徴である青色の横線が入っている。警官の命の大切さを訴えるもので、「ブラック・ライブズ・マター」に対抗する意味合いが強い。
そして、前大統領への支持を示す「トランプ2020」。バイデン大統領の名を見つけたと思えば、「くたばれ」と書いてあった。
拡大する米ペンシルベニア州フルトン郡の中心部には、トランプ前大統領の大きな似顔絵が掲げられていた=2021年5月19日、藤原学思撮影
ペンシルベニア州フルトン郡。昨年の大統領選で、有権者の85・5%がトランプ氏に投票し、州内67郡で最も割合が高かった。前回2016年(84・2%)をも上回った。
拡大する米ペンシルベニア州フルトン郡の目抜き通り。町は山に囲まれている=2021年5月17日、藤原学思撮影
そんな「トランプの町」で、住民が「話題にしづらい」ことがある。新型コロナウイルスワクチンだ。
米国では12歳以上であれば…
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