【北京＝三塚聖平】中国商務省は２４日、オーストラリアが一部の中国製品に課している反ダンピング（不当廉売）の制裁関税などの措置について世界貿易機関（ＷＴＯ）に提訴したと発表した。豪政府は、自国ワインに対する措置に関して中国をＷＴＯに提訴すると１９日に発表しており、報復措置とみられる。
豪中関係は、豪州が昨年４月に新型コロナウイルスの発生源について第三者による調査を求めたことで冷え込んでいる。今回の措置を受け、両国関係の緊張は続くとみられる。
中国商務省の発表によると、豪州は中国から輸入する鉄道車輪部品など３品目に反ダンピング関税を課すなどしている。同省の高峰（こうほう）報道官は２４日の記者会見で「豪側が適切な行動をとり、誤ったやり方を正すことを希望している」と述べ、豪政府に措置の撤回を求めた。
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