【パリ=三井美奈】ドイツ西部のバーデン・ビュルテンベルクとラインラント・プファルツの両州で14日、州議会選が行われ、メルケル首相の中道右派与党「キリスト教民主同盟」(CDU)が、いずれも大敗した。独メディアは、新型コロナウイルスのワクチン接種の遅れが有権者の失望を招いたと伝えた。
ドイツは9月に総選挙を控えるが、メルケル首相は不出馬を表明している。両州議会選の敗北は、後継首相の座を狙うラシェットCDU党首に痛手となった。
バーデン・ビュルテンベルク州では、クレッチマン州首相が率いる「緑の党」が得票率33%で、首位を維持。第2党のCDUは24%で、2016年の前回選挙(27%)を下回った。
同州では16年以降、緑の党とCDUが連立政権を組み、電気自動車(EV)など環境産業を推進してきた。総選挙後の連立モデルとして注目を浴びたが、CDUが、緑の党に票を吸収される結果となった。
ラインラント・プファルツ州では、中道左派の社会民主党(SPD)が得票率36%で首位を維持し、CDUは28%だった。
両州とも、かつてはCDUの牙城だった。バーデン・ビュルテンベルク州は戦後、50年以上、CDUが州政府を担った。ラインラント・プファルツ州は、コール元首相が州首相を務めていた時期がある。
ドイツのワクチン接種率は14日で約9%。ワクチンは欧州連合(EU)を通じて共同調達しているが、英国や北欧より接種が遅れているとして、連邦政府は批判にさらされていた。
さらに、CDU議員がマスク売買で仲介料を受け取っていた疑惑が発覚し、追い打ちをかけた。ただ、メルケル首相の支持率は64%で依然、高水準にある。
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