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● ソウル市長選挙で 与党候補者への支持が低下 文在寅大統領に近いハンギョレ紙が、リアルメーターの調査で大統領の国政遂行への支持が過去最低になったことを受け、これは単なる支持率の低下だけではなく、「大統領選挙の構図まで“劣勢”になった」との危機感をあらわにしている。3月23日付のハンギョレ紙の記事冒頭部分は次のように書かれている。 【この記事の画像を見る】 「韓国の政府与党にとって不吉な兆候が続いている。文在寅大統領の国政遂行への支持率が最低値を更新したのに続き、政権与党の支持率が急落した。着実に優位を保ってきた次期大統領選挙の構図でも与党が劣勢に転じた。2019年の『曺国(チョ・グク)事態』以後、新型コロナ政局と不動産問題を経て、国政支持率と与党支持率が浮き沈みを繰り返したのとは状況が違う。文在寅政権に対する世論の悪化が、与党の政局主導権はもちろん、次期権力の行方にまで否定的な影響を及ぼしているためだ」
与党「共に民主党(以下、民主党)」は4月7日に行われるソウル市長補欠選挙の動静に強い危機感を抱いている。 3月13・14日に韓国の世論調査会社リアルメーターが実施したソウル市長選挙での候補者3人の支持率は、最大野党「国民の力」の呉世勲(オ・セフン)候補が35.6%、民主党の朴映宣(パク・ヨンソン)候補が33.3%、野党「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)候補が25.1%の順であった。 だが、野党候補の一本化を前提にした2者対決では、朴候補は呉候補より17.1ポイント、安候補より17.5ポイント低い支持率を記録した。各種世論調査でも同様な結果が出ている。 これに対し、朴陣営では、「LH(韓国土地住宅公社)職員による土地投機疑惑の問題が落ち着けば雰囲気が変わるだろう」(ソウル地域議員)と希望的な見通しを述べる人がいる。しかし、LH問題の捜査は続いており、収束の気配はない。 こうした事態を受け、専門家の間からは「民主党の沈滞は一時的なものではないかもしれない」という観測が出ている。構造的な指標が民主党に不利になっているということだ。総選挙の時とは構図が違うことは否定できないであろう。 加えて、民主党はソウル市長選挙の運動の過程で、重大な過ちを犯している。 朴陣営の幹部である陳善美(チン・ソンミ)議員、南仁順(ナム・インスン)議員(共に共同選挙対策本部長)、高ミン廷(コ・ミンジョン)議員(選挙対策本部報道官)の3人は、故・朴元淳(パク・ウォンスン)前ソウル市長によるセクハラ被害者を「被害呼訴人(被害を訴える人)」と呼び、故・朴市長を自殺に追い詰めた事実上の殺人者と中傷したことの責任を取って一斉に辞任した。 セクハラ被害者は記者会見で「民主党は私を『被害呼訴人』と呼び、投票率23%の党員投票で次期ソウル市長候補を出した。今の朴候補の選挙陣営には私を傷つけた人がたくさんいる」と訴えた。 その翌日のR&サーチが行った世論調査では、18歳以上20代の女性の支持率が先週より30.2ポイント下落して33.6%になった。若い女性の離反を招いたことで、先述の通り3人の議員が選対幹部を退いたが、こうした行為を行ったことに伴う朴候補への否定的なイメージは避けられないだろう。
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