英とＥＵが声明、ＦＴＡ「さらに交渉続ける」…決裂回避も期限は触れず - 読売新聞

　【ブリュッセル＝畠山朋子、ロンドン＝広瀬誠】英国のジョンソン首相と欧州連合（ＥＵ）の執行機関・欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長は１３日、電話で会談し、自由貿易協定（ＦＴＡ）など将来関係についての交渉をさらに継続することで一致した。これにより期限とされた１３日に交渉が決裂する事態は回避された。

　両首脳は共同声明を発表し、「我々は交渉官にさらに協議を続け、合意に達することができるかどうか見極めるよう指示した」と明らかにした。何日まで継続するかは触れていない。

　英国は１月末にＥＵを抜けたが、１２月末まではＥＵ加盟国と同等に扱われる「移行期間」にある。これが終わった後の１月１日以降の関係をどうするか協議を続けているが、漁業権や企業への補助金など公平な競争条件などを巡る隔たりが埋まっていない。交渉がまとまらなければＦＴＡを結ぶことができず、英国とＥＵの間の貿易や物流に混乱が起こる可能性が高い。

　英政府とＥＵが合意しても議会の承認が必要だ。しかし交渉がまとまらないため、すでに議会審議に十分な時間を取れない状況となっている。

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