【ワシントン=蒔田一彦】ロイター通信などは13日、米財務省など複数の政府機関がサイバー攻撃の被害に遭い、数か月にわたって内部のメールが監視されていたと報じた。ロシアのハッカー集団による米政府機関に対する大規模なサイバー攻撃の可能性があり、米連邦捜査局(FBI)などが捜査しているという。
ロイター通信によると、米政府は12日、国家安全保障会議(NSC)を開き、この問題を協議した。これまでに財務省と商務省でシステムへの不正な侵入が見つかっているとされる。攻撃の全体像は不明で、当局者の一人は「米政府を標的にした大規模なサイバースパイ作戦だ」と語った。
複数の米メディアは、ハッカーが米ソーラーウインズ社製のシステム管理ソフトウェアから侵入したと報じている。このソフトウェアは国務省や米軍、米航空宇宙局(NASA)などでも使用されているという。マイクロソフト社のクラウドサービス「オフィス365」から侵入したという報道もある。
米紙ワシントン・ポスト(電子版)は、今回のサイバー攻撃にロシアのハッカー集団「APT29」が関わっているとの見方を伝えた。APT29はロシア対外情報局(SVR)の実動部隊とみられ、ポスト紙によると、2014~15年にも大規模なサイバー攻撃でホワイトハウスや国務省のシステムに侵入した。最近では、新型コロナウイルスのワクチン開発を行う米英などの機関にサイバー攻撃を行っていることも明らかになった。
在米ロシア大使館は、フェイスブックに「ロシアを非難しようとする根拠のない試みだ」などとするコメントを発表し、サイバー攻撃への関与を否定した。
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