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【アジアの視線】「スー・チー人気」を過大評価したミャンマー国軍 森浩 - 産経ニュース

ミャンマー・マンダレーで、軍事クーデターに抗議する人々=2月28日(ゲッティ=共同)
ミャンマー・マンダレーで、軍事クーデターに抗議する人々=2月28日(ゲッティ=共同)

 「私は魔法使いではない」。2013年に来日し、東大で講演したアウン・サン・スー・チー氏は自らをこう評した。魔法使いのごとく鮮やかに政治的成果を出せるわけではない-という意味での発言だ。

 1988年の民主化要求運動で先頭に立ち、軍事政権下で計15年に及ぶ軟禁を経験したスー・チー氏は、欧米メディアを中心に「現代のジャンヌダルク」などと称揚された。冒頭の発言は軟禁から解放され、スー・チー氏が政治活動を本格化させていた時期。活動に期待が高まっていた中での謙遜とも焦りともつかない発言は興味深く感じた。

 2016年の国民民主連盟(NLD)政権発足で事実上の国政トップに立ったスー・チー氏だったが、国内外の期待に沿う成果は出せなかった。公約だった少数民族との和平は滞った。軍事政権下で作られた憲法改正にも失敗した。イスラム教徒少数民族ロヒンギャ迫害では国際社会の批判を「内政問題だ」と突っぱね続け、1991年に受賞したノーベル平和賞返上を求める声まで上がった。

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