
【AFP=時事】スイスで7日、公共の場所で顔を完全に覆い隠す服装の禁止の是非を問う国民投票が行われ、僅差で賛成が反対を上回った。賛成派は急進的イスラム主義に対抗する動きとして歓迎したが、反対派は性差別や人種差別と批判している。
公式な投票結果によると、全投票者の51.21%が禁止に賛成票を投じ、大半の州で賛成が反対を上回った。今回の投票はイスラム教徒の女性が着用するベール「ブルカ」や「ニカブ」を禁じる「反ブルカ」投票と呼ばれ、同国ではこれらを着用している人がほとんど見られないものの長年議論されてきた。ブルカをめぐっては、欧州の他の国や国民の過半数をイスラム教徒が占める国の中にも、同様の禁止措置を導入しているところがある。
投票運動期間中には、黒いニカブを身に着けた女性の姿に「急進的イスラム主義をやめろ!」「過激主義をやめろ!」と書かれた禁止賛成派のポスターや、「ばかばかしく、役に立たない、イスラム嫌悪の『反ブルカ』法にノーを」などと書かれた禁止反対派のポスターが各地で見られた。
投票結果により、礼拝所での着用や健康・安全上の理由による着用を除き、店内から地方の屋外の場所まで、公共の場所で顔を完全に覆い隠すことはすべて禁止となる。
【翻訳編集】AFPBB News
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