サウジ皇太子仏大統領と会談 - Au Webポータル

【パリ＝三井美奈】サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子が２８日、パリを訪問し、マクロン仏大統領と夕食会で会談した。皇太子は２０１８年のサウジ人記者殺害事件の責任を問われ、国際的な批判を浴びたが、米仏大統領と相次いで会談したことで、孤立脱却を印象付けた。

皇太子は、１５日に中東を歴訪したバイデン米大統領と会談しており、マクロン氏との会談では、エネルギー価格高騰への対応、イラン核問題が議題になったとみられる。マクロン氏は昨年１２月、サウジを訪問して皇太子と会談している。

フランスでは人権団体が、皇太子受け入れに強く反発した。会談を前にボルヌ仏首相は、マクロン氏は人権について提起するはずだと述べたうえで、「国際情勢の問題がある中、話し合いは大事だ」と主張した。皇太子は２６日にギリシャ入りし、サウジ人記者殺害後、初の欧州連合（ＥＵ）歴訪を開始した。ＥＵでは、ロシアのウクライナ侵攻後、露産石油の輸入を原則禁止することを決めており、新たな供給元の確保が課題となっている。

記者殺害事件は、トルコ・イスタンブールのサウジ総領事館で起き、皇太子に批判的だった記者が犠牲になった。皇太子は関与を否定している。

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