【ワシントン＝黒瀬悦成】米首都ワシントンを訪れている韓国の文在寅（ムン・ジェイン）大統領は２０日、市内の連邦議会議事堂で民主党のペロシ下院議長と会談した。
ペロシ氏は冒頭、記者団に「米韓の友好関係は約２万８千人の在韓米軍と１０万人以上の韓国に住む米国人によって強化されている」と指摘。文氏も「米韓の協力関係を通じて朝鮮半島の平和を確立させたい」と表明した。
韓国の聯合通信（英語版）によると、会談では朝鮮半島情勢や新型コロナウイルスのワクチン供給、ハイテク産業のサプライチェーン（供給網）などに関し「掘り下げた話し合い」が行われたとしている。
また、文氏は北朝鮮の核問題に関し、北朝鮮との対話再開の重要性を強調し、ペロシ氏に朝鮮半島の平和と安定に向けた米議会の支援を要請したという。
文氏はこれに先立ち、ワシントン郊外の国立アーリントン墓地を訪問し、朝鮮戦争（１９５０～５３年）で戦没した米軍将兵を顕彰する碑に献花した。
２１日午前には、バイデン大統領との首脳会談に先立ち、ホワイトハウスでハリス副大統領との会談を予定している。
サキ米大統領報道官は２０日の記者会見で、首脳会談では北朝鮮の核問題が「主要議題になる」と述べたほか、中国への対応を含む地域の安全保障や戦略をめぐる懸案についても話し合われると語った。
サキ氏はまた、韓国が米政権に新型コロナウイルスのワクチンの提供を求めていることを念頭に「首脳会談では、米国が新型コロナとの戦いで韓国をどう支援できるかについても協議する」と指摘した。
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