2022年04月19日00時02分
ロシア国営テレビは18日、ウクライナ側の傭兵(ようへい)として同国で戦闘に参加し、ロシア側の「捕虜」となった英国人とされる男性2人が、ジョンソン英首相に支援を求める映像を公開した。ウクライナ政府に対し、拘束しているウクライナの親ロシア派政治家ビクトル・メドベチュク氏と自分たちの交換を働き掛けるよう訴えている。
ロシア側には、「捕虜交換」を持ち掛けることで、ロシアに強硬姿勢で臨む英国を揺さぶる狙いもありそうだ。英国人傭兵とされる男性らがどのような経緯で捕らわれたかは不明。
2人は「私を国に戻してくれるよう政府にお願いしたい。妻にもう一度会いたい」「ジョンソン氏が英国人を大事に思うなら、助けてくれるはずだ」などと語った。「ショーン・ピナー」と「エイデン・アスリン」を名乗っている。
AFP通信によると、ピナー氏の親族は英外務省を通じた声明で、2人が「ロシア軍に拘束されている」と明かした。「ジュネーブ条約に従って捕虜としての権利が守られるよう」、2人の家族と同省は協力していると語った。
一方、ウクライナ保安局(SBU)は18日、メドベチュク氏がロシア軍の包囲下にある南東部マリウポリのウクライナ兵や住民の安全な退避と自らの「交換」を提案する動画を公開した。ロシア側が退避を認めれば同氏を解放する用意があるというウクライナ側のメッセージとみられる。
メドベチュク氏はロシアのプーチン大統領の友人とされ、ロシアによるウクライナ侵攻前に国家反逆容疑を掛けられ自宅軟禁となっていた。侵攻後に軟禁を破って逃亡し、SBUに12日に拘束された。
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