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タリバン、東部パンジシール州で苦戦…「アフガン統一」狙うも激しい抵抗 - 読売新聞

 【テヘラン=水野翔太】アフガニスタンの実権を握ったイスラム主義勢力タリバンが、東部パンジシール州で反タリバン勢力の激しい抵抗に遭っている。タリバンは、同州を掌握することで「アフガン統一」を印象付ける戦略で、新政権樹立の表明まで時間をかける可能性もある。

 州内を通る一本道の両側に3000メートル級の山々が並ぶパンジシール州は、「自然の 要塞ようさい 」と呼ばれる。タリバンへの投降を拒んだアフガン政府軍の兵士や民兵ら約1万人が山陰などに潜み、約8500人とされるタリバン戦闘員らを退けている。

 兵士らは、州内に侵攻したタリバン戦闘員らの後背を土砂で塞ぎ、補給を断った上で一斉攻撃を仕掛けているという。兵士らで作る「国家抵抗戦線」の現地報道官は4日、本紙の電話取材に「過去3日間で600人超のタリバン戦闘員を殺害した」と主張した。

 タリバンがパンジシール州制圧にこだわるのは、崩壊した民主政権ができなかった全土統一をアピールした上で、政権樹立を宣言し、各国からの政権承認を取りつける思惑があるためだ。ただ、パンジシール州での戦闘が長期化すれば、戦略を修正し、政権樹立宣言を優先するとの見方もある。

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