【ワシントン=大内清】国賓として訪米している韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は27日、米議会の上下両院合同会議で演説し、「われわれの同盟はかつてなく強く、ともに繁栄し、より強固に結びついている」と、今年で同盟締結70年の節目となる米韓関係の発展を強調した。北朝鮮による軍事挑発や人権侵害、ロシアによるウクライナ侵略への強い危機感を表明したほか、インド太平洋地域の平和と安定への関与を改めて強く打ち出した。
英語で演説した尹氏は、「自由への確信と同盟への信頼、新たな未来を切り開く決意をもってここに立っている」と語り、価値観を共有する米韓の結束がいっそう重要性を増していると主張した。第2次世界大戦や朝鮮戦争の歴史を振り返りつつも日本の朝鮮半島統治などには直接言及せずに未来志向をアピールし、北朝鮮の脅威に対抗するには「米国、韓国、日本の協力を加速させる必要がある」と訴えた。
また尹氏は「世界の多くの場所で誤ったプロパガンダ(政治宣伝)や偽情報が真実や世論を歪めている」と指摘した。特定の国への名指しは避けながらも、「全体主義勢力」が民主主義を破壊しようとしている警鐘を鳴らし、検事だった自身の経歴も織り交ぜて「法の支配」などの価値を守るとの立場を鮮明にした。
演説では電気自動車(EV)向けバッテリーや半導体など米国が重視する分野での対米投資が米国での雇用創出に貢献しているとも説明。世界的に人気が高い「Kポップ」グループや韓国映画・ドラマなどの「ソフトパワー」をアピールすることも忘れなかった。
演説後は多くの議員や議会スタッフが尹氏の周りに集まり、握手やサインを求めた。韓国大統領による米議会での演説は、2013年の朴槿恵(パク・クネ)氏以来、約10年ぶり。
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