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「ロシアは中国の植民地になる勢い」CIA長官 - Newsweekjapan

<プーチンは「壮大なオウンゴール」を認めようとせず、どんどん中国依存を強めていると分析>

ウクライナにおける軍事作戦はロシアのウラジーミル・プーチン大統領の「壮大な戦略的失敗」だった──ウィリアム・バーンズCIA長官は11日、ヒューストンのライス大学ベーカー公共政策研究所で行なった講演でそう断じた。ロシアは経済的な生き残りのために中国頼みを加速させることになると、バーンズはみる。


「ロシアは(戦場で)多大な人的・物質的損失を出しているだけではない。特殊部隊や指揮官が屈辱を味わい、ロシア軍の弱体ぶりが白日の下にさらされたばかりか、ロシア経済もまた制裁と貿易制限、1000社を超える西側企業の大脱出による長期的ダメージにあえいでいる」

「戦争初期におけるプーチンの狙いはNATOを分断し弱体化させることだった」と、バーンズは指摘。「だが、現実にはNATOの結束はかつてなく強まり、新たにフィンランドが加盟し、スウェーデンも後に続こうとしている」

支援疲れに期待する勘違い

「ロシアはエネルギー資源と原材料の輸出などで中国頼みを加速させていて、このまま行けば中国の経済的植民地になりかねない勢いだ。こうした状況をすべて勘案すると、ロシアのウクライナ侵攻はプーチンの壮大なるオウンゴールとしか言いようがない」

ジョー・バイデン米大統領はロシアがウクライナ侵攻に向けて着々と準備を整えつつある2021年11月、元駐ロシア大使のバーンズを2021年11月にモスクワに派遣し、侵攻計画を断念するようプーチンを説得させた。だがバーンズが持ち帰ったのは、プーチンは既に決意を固めているとの情報だった。

侵攻開始後1年と2カ月近く、これほど苦戦を強いられても、プーチンは自らの誤りを認めようとしないと、バーンズはライス大学で語った。

「プーチンはウクライナの抵抗をねじ伏せ、西側に支援疲れを引き起こせると信じている。持久戦になれば勝てると思い、西側にもそう思わせようとしている」と、講演の冒頭でバーンズは述べた。

「自分がウクライナに執着しているほど、西側はこの国を重視していないと踏んでいるのだ。私のみるところ、(短期に決着がつくという)侵攻前の読みと同じくらい、この読みも間違っている」

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