米宇宙軍は4日、中国が4月下旬に打ち上げた大型ロケット「長征5号B」の一部が8日ごろ大気圏に再突入するとして、追跡していると明らかにした。正確な再突入のポイントは「再突入の数時間前まで分からない」という。米メディアは残骸が地表に落下する可能性を指摘している。
ロケットや人工衛星などは通常、大気圏に再突入する際に燃え尽き、地表に落下することはない。しかし、長征5号Bは大型のため一部が燃えずに落下する恐れがあるという。
AP通信によると、中国側はロケットが制御可能かどうかなどは明らかにしていない。昨年5月には制御不能となった中国のロケットの残骸が西アフリカ沖の大西洋に落下したという。
一方で、米CNNテレビは専門家の話として「落下物が人に当たったり、何かを破損したりする可能性は極めて小さい。予防措置をとるほどのものではない」とする見方も伝えている。
中国は4月29日に独自の宇宙ステーション「天宮」の建設のため、居住区部分を長征5号Bに搭載して打ち上げていた。【ワシントン鈴木一生】
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