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特集ワイド:アフガン政権崩壊 田中浩一郎・慶大教授と読み解く 米のおごりが招いた - 毎日新聞

カブール国際空港で国外脱出を図る幼子を抱きかかえて運ぶ米海兵隊員=8月21日、米国防総省提供
カブール国際空港で国外脱出を図る幼子を抱きかかえて運ぶ米海兵隊員=8月21日、米国防総省提供

 2001年9月の米同時多発テロ(9・11)事件を機に始まった米国のアフガニスタンでの戦い。約20年間に及ぶ「米史上最長の戦争」は、大混乱の中で幕を閉じた。バイデン米政権の取り組みに問題はなかったのか。アフガンの今後はどうか。国連政務官としてアフガン勤務経験がある慶応大学の田中浩一郎教授(59)と読み解いた。

 バイデン大統領は今年4月、米同時多発テロから20年に当たる9月11日までにアフガンから撤退すると表明した。2500人規模の駐留米軍の撤収は順調に進み、7月初旬までに9割を終えた。イスラム主義組織タリバンは、一気に攻勢をかけ破竹の勢いで進軍、首都カブールは8月15日、米軍の撤収完了を待たずに陥落してしまった。

 「アフガン政府軍の備えが不十分ということは以前から多くの人が知っていました。だが、バイデン政権は『備えができている』と言い続けた。実態を無視した上に、責任をアフガン政府や政府軍になすりつけるやり方はひきょうです」。田中さんは冒頭から手厳しい言葉を投げかけた。バイデン政権がカブール陥落後に「政府軍は戦わずして逃げた」と主張したことについては、こう非難を強めるのだ。「非常に汚いやり方。多くの人に誤解を与えた。カブールは大都市。大規模な戦闘が起きれば一般市民の被害はけた違いに大きくなる。それを防ぐには戦わずに明け渡すしかなかった」

 田中さんは、タリバンの戦術が優れていた点にも注目する。田中さんによると、イランとの国境地点を攻め落とし…

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