2021年09月05日23時28分
【ニューデリー時事】アフガニスタンのイスラム主義組織タリバンに影響力を持つ隣国パキスタンの軍情報機関、3軍統合情報局(ISI)のハミード長官は4、5両日、アフガンの首都カブールでタリバン幹部と会談した。軍当局筋によれば、ハミード氏はタリバンと反対勢力の武力衝突拡大に伴うアフガンの不安定化に懸念を表明し、和平締結を促した。
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タリバンが唯一制圧できていない北東部パンジシール州では、崩壊した民主政権で第1副大統領だったサレー氏や、旧タリバン政権との戦闘で名をはせた故マスード司令官の息子アフマド氏らが武装闘争を続けている。8月下旬にいったん停戦が成立したが、その後もタリバンの攻撃はやんでいない。
パキスタン軍当局筋は、時事通信の取材に対し「タリバンが(反対勢力の意向をくんだ)包括的政府を早急に樹立しない限り、抵抗はアフガンの他地域に拡大する可能性があるとの情報を得ている」と明かした。実際に東部クナール州などで武装蜂起の動きが見られるという。これに対し、タリバン内部では、停戦を訴える派閥と戦闘継続を主張する派閥の対立があるとされる。
米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長は4日、米FOXテレビのインタビューで、アフガン情勢について「内戦に発展しそうな状況にある」との見解を示した。各地で戦闘が生じる事態になった場合、混乱に乗じて過激派組織「イスラム国」(IS)系武装勢力がテロを起こす恐れが強まる。パキスタンにとっても、対アフガン国境地帯での治安悪化は大きな懸念材料だ。
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