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タリバン「全土制圧」宣言 抵抗勢力は否定、戦闘継続も - 産経ニュース

8月31日、アフガニスタン首都カブールで、米軍が残した装備を着用し駐留米軍撤退を祝うタリバン戦闘員(ゲッティ=共同)
8月31日、アフガニスタン首都カブールで、米軍が残した装備を着用し駐留米軍撤退を祝うタリバン戦闘員(ゲッティ=共同)

【シンガポール=森浩】アフガニスタンの実権を握ったイスラム原理主義勢力タリバンは3日、唯一完全に支配下に置いていない北東部パンジシール州の抵抗勢力に勝利し、「全アフガンを制圧した」と宣言した。タリバンは新政権樹立に向けた準備を進めており、正式な発足前に国内統一を誇示した形だ。一方、抵抗勢力側は制圧を否定しており、戦闘は継続する可能性がある。

タリバン指揮官は3日、ロイター通信に「全アフガンを制圧した。パンジシールはわが軍の支配下にある」と話した。3日夜には、首都カブールなど各都市でタリバン戦闘員が祝砲を放つ様子もみられた。

パンジシール州ではガニ政権で第1副大統領を務めたサレー氏らが反タリバン勢力を結集させている。タリバンと抵抗勢力側は8月下旬に一時停戦に合意したが、数日で戦闘が再開した。サレー氏はタリバンの制圧宣言を否定しており、「土地と尊厳を守るための抵抗は継続している」と主張した。

タリバンは新政権樹立に向けた最終調整を進めている閣僚人事をめぐって内部対立があるもようだ。4日にはタリバンに影響力を持つパキスタン軍情報機関「統合情報部」(ISI)トップがカブール入りした。タリバン側と何らかの協議を行ったもようだ。

新政権の主要ポストに女性は含まれない見通しで、カブールでは4日、女性活動家らが集まって抗議活動を行った。

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