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HIV患者や精神病者まで動員、ロシア兵員不足の窮状 - Newsweekjapan

<兵員不足はどこまで深刻なのか。ワグネル・リクルート最前線の惨状>

ロシア軍が兵員不足を補うために囚人を動員していることは知られている。だがウクライナの軍事情報機関によれば、単なる囚人だけでなく、感染症に罹った囚人も動員しているという。

ロシア政府と関係が深い同国の民間軍事会社ワグネル・グループはこれまでも、恩赦や一時金と引き換えに、受刑者を兵士として採用していると報道されてきたが、ウクライナ国防省情報総局の報道機関は10月25日、ワグネル・グループが、HIVやC型肝炎などの感染症を患う囚人も大量に採用し始めていると伝えた。

「このやり方は広く行われている。例えばある流刑地では、HIVやC型肝炎の診断が確定している100人以上の囚人が、ワグネル・グループに『動員』されている」と情報総局は述べている。

ワグネルは患者をほかの兵士と区別するため、HIVに感染している囚人は赤い腕輪、肝炎の囚人は白い腕輪を着けられ、負傷しても医者は治療を拒否することがある、と情報総局は伝える。

【画像】感染症の兵士を区別するためのリストバンド

ウクライナ軍は実際に、こうした感染症を患うロシア兵たちを捕らえている、と情報総局は述べている。

また囚人擁護団体ロシア・ビハインド・バーズを率いるオルガ・ロマノヴァによれば、ワグネル・グループは、ロシアの遠隔地にある流刑地でも兵士を採用しているという。

ロマノヴァは10月後半、ロシアの独立系報道機関Agentstvoの取材に対し、ワグネル・グループは1週間で5000人の囚人を集めており、そのほとんどが、ロシアのヨーロッパ地域とアジア地域を隔てるウラル山脈の東側にある流刑地の囚人だと説明している。

ロマノヴァによれば、ワグネル・グループはこれまで、ロシアのヨーロッパ側のみに兵士採用担当者を派遣していたが、現在は、ウラル山脈の東側のほか、ソビエト連邦の一部だったベラルーシやタジキスタンなどからの兵士採用も進めようとしているという。

また、ロシアはサンクトペテルブルクの精神科病院でもウクライナ戦争の義勇兵を募集しており、金銭的なインセンティブを用意して参戦を促している。

9月には、サンクトペテルブルクにある精神神経科第2診療所のウェブサイトに、義勇兵隊「クロンシュタット」、「ネヴァ」、「パヴロフスク」の新兵を募集するポスターが掲載された。

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