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トルコ大統領スウェーデン非難 聖典燃やすデモ巡り - 日本経済新聞

【イスタンブール=木寺もも子】トルコのエルドアン大統領は29日、スウェーデンでイスラム教の聖典コーランを燃やしたデモについて、実施を許可した同国の当局を非難した。トルコが拒否権をちらつかせるスウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)加盟交渉に影を落としそうだ。

エルドアン氏はイスラム教の「犠牲祭」を祝うビデオ演説で「聖典を冒瀆(ぼうとく)することは表現の自由ではないと西側にいよいよ教えることになる」と怒りをあらわにした。デモの許可を出したスウェーデン当局について「彼らが目的を果たすことはないだろう」と述べた。

エルドアン氏はスウェーデンのNATO加盟問題に直接言及しなかったが、交渉で態度を硬化させる可能性がある。

ロイター通信によると、ストックホルムのモスクの前で28日、男がコーランを破いて燃やすなどの小規模なデモを行った。警察当局はデモの実施を許可したが、コーランが燃やされた後は特定の民族などを標的にした扇動罪で起訴した。

スウェーデンや米欧は7月11〜12日のNATO首脳会議までにスウェーデンのNATO加盟の実現を目指している。NATO事務局やトルコ、スウェーデンなどは近く高官級の協議を予定している。

スウェーデンでは1月にも極右団体がコーランを燃やすデモを行い、トルコはNATO加盟を巡って予定されていた国防相会談を中止した。トルコはスウェーデンが反トルコのクルド系活動家ら「テロリスト」の拠点になっているとして、対策の強化を加盟承認の条件としていたが、反イスラムのデモも問題に浮上した。

スウェーデンでのコーラン焼却を受け、ヨルダン、イラン、アラブ首長国連邦(UAE)などイスラム教の各国がスウェーデン大使を呼び出すなどして抗議した。イラクでは抗議デモが起きた。

米国務省のミラー報道官は29日、コーランへの冒瀆は宗教的な少数派に恐怖を与えるとして非難する一方「デモを許可するのはデモを支持することではない」との見解を示した。

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