2週間以上にわたりロシア軍が包囲するウクライナ南東部マリウポリで人道危機が深刻化している。地元当局は露軍の砲撃によってこれまでに2000人以上が死亡したと発表。9日の産科病院への攻撃に続き、16日には住民の避難先になっていた劇場も破壊された。電気や水などの供給が止まり、食料品や医薬品も入手できない状況に陥っている。
なぜマリウポリ攻略にこだわるのか
劇場への空爆で建物は大破した。上空から撮影された劇場の写真には、赤い屋根の劇場横の地面に「ДЕТИ(ジェーチ)」(ロシア語で「子供たち」の意味)と大きく書かれていた。子供の存在をロシア軍に知らせ、空爆しないよう訴えるためだったとみられる。だがそのかいもなく、建物はがれきの山となった。住民が生き埋めになっている可能性がある。
砲撃でマリウポリの街は破壊され、住民は防空壕(ごう)などに避難している。夜間は氷点下になるため、市民は寒さや飢えに直面している。マリウポリから逃れた女性教師(39)は英BBCに対し「体に残った弾薬の破片(の周囲)から感染症を起こしている人がいる。状況は非常に深刻だ」と語った。
ロシアとウクライナの両軍が一時的に停戦し、安全なルートで人々を脱出させる「人道回廊」が設定され、これまでにマリウポリからは約3万人が専用バスなどで脱出した。だが停戦の約束はたびたび破られ、約35万人が脱出できずに取り残されている。
2014年のウクライナ危機の際にも、マリウポリは政府軍と親露派武装勢力との間で激戦地となっていた。親露派がいったん支配下に置いた後、政府軍が奪い返していた。
ロシアがマリウポリの攻略にこだわる理由は何か。その…
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