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米中が台湾巡り応酬、衝突回避は一致 国防相初会談 - 日本経済新聞

【シンガポール=中村亮、北京=羽田野主】オースティン米国防長官と中国の魏鳳和国務委員兼国防相は10日、シンガポールで約50分間会談した。2021年1月に発足したバイデン米政権下で国防相が会談するのは初めて。台湾をめぐり応酬となったが、軍事衝突を回避すべきだとの認識では一致した。

オースティン氏と魏氏は10~12日のアジア安全保障会議(シャングリラ会合)に出席するためシンガポールを訪れている。両氏は今年4月に初めての電話協議を実施した。

オースティン氏は会談で「台湾海峡をめぐる平和と安定が重要だ」と唱え、一方的な現状変更に反対する立場を重ねて伝えた。台湾情勢を不安定にする行動を慎むべきだとも訴えた。中国本土と台湾が不可分だとする中国の立場に異を唱えないが、台湾の安全保障にも関与する米国の「一つの中国」政策を堅持していると強調した。

中国国防省によると、魏氏は米国が8日に台湾への武器売却を承認したことを念頭に「中国の主権と安全を深刻に損なっている」と強く非難した。「中国政府と軍隊はいかなる『台湾独立』のたくらみも断固として粉砕し、祖国統一を断固として擁護する」と断じた。

バイデン米大統領は5月下旬、台湾有事が起きれば軍事的に関与すると断言し、中国が猛反発した。会談での応酬は台湾をめぐる対立の根深さを改めて浮き彫りにした。

米中の偶発的な軍事衝突を避けるため、オースティン氏は「危機下での意思疎通の改善や戦略的リスクの削減に向けた中身のある対話」を呼びかけた。米中がインド太平洋地域�で軍事活動を増やし、衝突のリスクが出てきているとの危機感がある。

中国国防省も米中の軍指導部の対話を維持しつつ、意図しない形での衝突を避けるべきだとの考えで一致したと説明した。

ウクライナ侵攻を続けるロシアについても議論した。オースティン氏はロシアに対して軍事支援をしないように魏氏へ改めて要求し、魏氏は支援の可能性を否定したとみられる。会談では相次いで弾道ミサイルを発射する北朝鮮についても話し合った。

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