台湾統一地方選投票始まる夜に結果判明 - 産経ニュース

【台北＝矢板明夫】４年に１度の台湾の統一地方選挙の投票が２６日午前、始まった。同日午後４時（日本時間午後５時）に投票が締め切られた後、即日開票され、結果は同日夜に判明する。選挙は２０２４年１月に予定される次期総統選挙の前哨戦と位置付けられ、与党の民主進歩党は苦戦。台北や北部の桃園など重要市長選で敗れれば、同党主席を兼務する蔡英文総統の求心力が低下する可能性もある。

選挙では地方自治体の首長や議員が選ばれる。選挙が１２月に延期された１市を除く２１市県の首長の改選前の状況は、民進党が６（うち直轄市３）、最大野党の中国国民党が１３（同２）、台湾民衆党が１（同１）、無所属が１となっている。

最も注目される台北市長選で、民進党は新型コロナウイルス対策で陣頭指揮を執ってきた前衛生福利部長（厚生労働相に相当）の陳時中氏（６９）を擁立し、国民党からは初代総統、蔣介石のひ孫で元立法委員（元国会議員）の蔣万安氏（４３）が立候補。台湾民衆党が支援する前副市長の無所属、黄珊珊（５３）氏も加わり、三つ巴の激戦となっている。

世論調査などによると、民進党は物価高や景気低迷などを受けて苦戦。蔡氏は「台湾の自由と民主主義を守れるのは民進党だけだ」などと訴え、安全保障問題に焦点を当てることで挽回を図ってきた。

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