Search

ロシア軍、ウクライナ東部前線に予備役 大隊全滅、拒否なら監禁―統制取れず同士打ちも - 時事通信ニュース

2022年11月08日07時05分

訓練に参加するロシアの徴集兵=10月21日、南部ロストフ州(EPA時事)

訓練に参加するロシアの徴集兵=10月21日、南部ロストフ州(EPA時事)

 ウクライナ侵攻を続けるロシア軍は、一方的に「併合」した東部の前線に予備役を投入している。プーチン政権は苦戦を挽回しようと30万人の部分動員令を出し、既に5万人弱が展開したが、予備役で編成する1個大隊の全滅も伝えられた。組織の弱体化に加え、民間軍事会社「ワグネル」の加勢で統制が取れなくなっているもようだ。米シンクタンクの戦争研究所は「同士打ち」も起きていると指摘する。

ロシア予備役500人超死亡 手で塹壕掘り、砲撃で大隊全滅―ウクライナ

 「部隊にいた570人のうち、無傷だった29人、負傷した12人を除く全員が死亡した」。東部ルガンスク州の前線に投入された予備役の生存者の一人が、独立系メディアに証言した。
 この予備役が配属された大隊は、前線の15キロ手前で活動していたが、塹壕(ざんごう)を掘るため、1日に前方へ移動。十分な数のスコップもない劣悪な環境での任務で、ウクライナ軍の多連装ロケット砲の攻撃が始まった時、将校は後方に逃げていたという。
 一方、別の独立系メディアによると、同じルガンスク州で、前線での戦闘を拒否した約80人の予備役が、地下室に懲罰的に閉じ込められた。連絡を取った妻の証言では、上官から「前線か、地下室か」と選択を迫られた上での監禁だった。携帯電話を没収するため、予備役は全裸にさせられたと報じられている。
 予備役に厭戦(えんせん)ムードが広がる中、英国防省は4日付の戦況報告で、ロシア軍が後方から前線の兵士に銃を向けて退却を阻止する「督戦隊」を展開した可能性があると分析した。ウクライナ東・南部を「ロシア領」として死守するプーチン大統領の大義が、前線と共有されていないことを示している。ロシア本土の軍施設では、武器や食料の不足を理由とした予備役の暴動も伝えられた。
 東部ドネツク州の親ロシア派幹部は5日、南東部マリウポリ包囲戦を振り返り、部隊の人的損失の60%がロシア軍による同士打ちだったと主張。これを踏まえ戦争研究所は5日、「司令官の頻繁な交代、経験の浅い兵士の昇進、動員兵やワグネル戦闘員などを含む編成が、指揮系統の混乱とロシア軍の非効率性を悪化させ、同士打ちを増加させている」との見方を示した。

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細
https://ift.tt/U6Kav9s
世界

Bagikan Berita Ini

0 Response to "ロシア軍、ウクライナ東部前線に予備役 大隊全滅、拒否なら監禁―統制取れず同士打ちも - 時事通信ニュース"

コメントを投稿

Powered by Blogger.