米東部ペンシルベニア州ピッツバーグで28日、公園の峡谷にかかる全長約136メートルの橋が最大約46メートル下に崩落し、少なくとも10人が負傷した。現場の橋は1970年に建設されたが、2011年から当局による検査で劣化を指摘されており、米国で懸念されてきたインフラ老朽化のリスクが浮き彫りになった。
米メディアによると、崩落したのはピッツバーグ東部にある公園の遊歩道の上に架かる鉄骨構造の橋で、1日約1万4000台の車両が通行する。事故当時、路線バスなど6台の車両が橋の上を通行中だった。国家運輸安全委員会が事故原因の調査を始めた。
事故は、バイデン大統領が2021年に成立したインフラ投資法の意義を訴えるためにピッツバーグを訪問する約6時間前に発生した。バイデン氏は急きょ現場を訪問した後、カーネギーメロン大学での演説で「今日の事故で、橋が破損していれば、命の危険があることが示された。全国的に橋の修繕に取り組んでいく」と述べた。
米運輸省によると、全米の約62万本の橋のうち4万3586本(約7・5%)が劣化を指摘されている。インフラ投資法は、道路や橋の整備・改修に5年間で約1100億ドル(約12兆6800億円)を割り当てた。【ワシントン秋山信一】
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