ウクライナ情勢をめぐって緊張が続く中、ロシアのプーチン大統領とフランスのマクロン大統領が電話で会談しました。
プーチン大統領は、NATO=北大西洋条約機構が拡大していることなど、ロシアが抱く懸念についてアメリカなどは考慮していないと不満の意を伝えたということです。
ロシアのプーチン大統領とフランスのマクロン大統領は、28日、電話で会談しました。
ロシア大統領府によりますと、主要なテーマは、軍事的な緊張が高まるウクライナ情勢で、プーチン大統領は、ロシアが出した安全保障上の要求に対してアメリカが示した回答の内容について触れたとしています。
この中でプーチン大統領は、NATOが加盟国を増やして拡大していることなど、ロシアが抱く根本的な懸念についてアメリカなどは考慮していないと、不満の意を伝えたということです。
そして、アメリカの回答を注意深く精査したうえで、今後の対応を決定すると、マクロン大統領に伝えたとしています。
一方、フランス大統領府によりますと、マクロン大統領は「ヨーロッパの安全のためにロシアは国家主権の原則を尊重する必要がある。ロシアのクリミア併合やウクライナに対する姿勢は国家主権の尊重と相いれない」と述べて緊張の緩和を求めたということです。
双方の立場には隔たりがありますが、両首脳は、ウクライナ情勢を巡って対話を続けていくことで一致したということです。
親ロシア派の武装勢力 武器の提供を求める声
親ロシア派の武装勢力側は、ウクライナ政府が政府軍の兵力を増強しているなどと主張し、ロシアから武器の提供を求める声があがっていて、これに対し、ロシアの議会でも与党の「統一ロシア」などが、武器の供給を議題にあげて支援を検討すべきだという動きが出ています。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は27日「プーチン大統領は、対応をまだ検討していない」としたうえで、これまでにロシアから武器の供給は行われていないと強調しています。
ロシアがウクライナの国境周辺に軍の部隊を展開し、緊張が続く中、ウクライナ東部で戦闘が拡大することへの懸念が出ていて、26日、ロシアとウクライナ、それにフランス、ドイツを加えた4か国の高官による協議がパリで行われましたが、隔たりは埋まっておらず、2週間後にベルリンで再び協議を行うことになっています。
ベラルーシ大統領「ロシアが攻撃されたら参戦」
ベラルーシ国内では、来月10日から、ロシア軍との間で合同の軍事演習が行われる予定で、アメリカなどは、演習の名目で、ロシアが軍の部隊をさらに集結させ、ウクライナに軍事侵攻するのではないかとも警戒しています。
これについて、ルカシェンコ大統領は「戦争が起きるとしたらベラルーシが直接、攻撃された時だ。または、同盟関係にあるロシアが攻撃されたら、協定に従ってベラルーシは参戦する」と述べ、ロシアとの軍事面での結束を示しました。
また、軍事演習は、プーチン大統領からの要請で行われるとしたうえで「われわれの南部を防衛しなければならないということだ」と述べ、演習の目的は、ウクライナと国境を接する南部の防衛であり、軍事侵攻につながるものではないとしています。
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