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【地球コラム】ゴネ続けたトランプ、民主主義に禍根~敗北受け入れ拒否~:時事ドットコム - 時事通信

標的は「郵便投票」

 2020年11月3日に行われた米大統領選は、民主党のジョー・バイデン前副大統領が共和党現職のドナルド・トランプ大統領を下し、4年ぶりとなる民主党の政権奪還を決めた。だが、再選を阻まれたトランプ氏は、大掛かりな不正によって「選挙が盗まれた」と主張し、敗北の受け入れを拒否。円滑な政権移行が危ぶまれる事態を招いただけでなく、国家元首が選挙の正当性を問題視したことで、米国の民主主義に禍根を残す結果となった。(時事通信社ワシントン支局長 小西二郎)

◇ ◇ ◇

 トランプ氏が選挙自体への不信感を公言し始めたのは昨年5月だ。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、カリフォルニア州などが進める郵便投票の拡大によって「投票用紙は偽造され、不正に署名され、郵便箱は盗まれる。実質的な詐欺と言うほかない」とツイッターに投稿。7月にはFOXテレビのインタビューで、結果を受け入れるかどうか問われ「結果を見る必要がある」と明言を避けた。その後のツイートでは、選挙自体の延期に言及した。

 郵便投票の制度自体は以前から米国に存在し、トランプ氏が当選した16年大統領選でも、不在者投票を含め全投票者の23.5%に相当する約3300万人が、期日前に投票を済ませた。コロナ禍の中で行われた今回は、多くの州が「投票所での感染懸念」を郵便投票の理由として認めたほか、あらかじめ有権者に投票用紙を郵送し、希望者全員が郵便投票を選択できるよう規定を変更する州も続出。終わってみれば約6600万人の郵便投票を含む1億人以上が期日前投票を選んだ。

 トランプ氏は新型コロナ対応で、かねて経済活動規制に否定的態度を示し、学校に対しても本人登校での授業再開を要請。公の場でマスクを着用することもほとんどない。トランプ氏を応援する共和党支持者も、マスク着用や「巣ごもり」を嫌い、選挙でも直接投票所に足を運ぶ傾向が強いとみられていた。トランプ氏が郵便投票を目の敵にしたのは、感染への警戒感が強い民主党支持者の投票を後押しすると考えたためだ。

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