【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は、第8回党大会で5~7日に行った報告で、米国は「最大の主敵だ」と指摘した。核兵器搭載の潜水艦や米本土を狙った核ミサイルのさらなる開発も表明し、非核化には応じない姿勢を鮮明にした。朝鮮中央通信が9日に伝えた。
金氏は「米国で誰が政権に就いても対朝鮮政策の本心は変わらない」と指摘。米国を「制圧・屈服させることに焦点を合わせるべきだ」と主張した。米国でバイデン新政権が20日に発足するのを前に、トランプ米政権との対話路線は終わり、敵対関係を前提にした米朝関係に回帰したことを内外に宣言した形だ。
金氏は「新たな朝米関係構築の鍵は(対北)敵視政策の撤回にある」とも述べ、バイデン新政権の出方をうかがう構えも見せた。
核兵器開発については、「われわれの国家防衛力は敵対勢力の威嚇を領土外から先制的に制圧できる水準に上り詰めた」と強調。「核潜水艦」の設計研究を終え、最終審査段階にあると明らかにしたほか、大陸間弾道ミサイル(ICBM)を念頭に、米本土を射程に収める「1万5千キロ圏内の標的を打撃・消滅させる核攻撃能力を高度化させる目標」を示した。
戦術核兵器や超大型核弾頭の生産、超音速滑空兵器や固体燃料を使ったICBMの開発計画も掲げた。
韓国に対しては、2018年の南北首脳会談以前の関係に戻ったと突き放し、会談での合意履行を改めて迫った。
経済については、新型コロナウイルスや経済制裁、自然災害で計画した事業が進まなかったと苦境を認め、新たな経済5カ年計画でも「自力更生、自給自足」を強調するのにとどまった。党大会は9日も続いているとしている。
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