まさかここまで暴露するとは...。エリザベス女王の崩御で発売が延期されていたヘンリー王子の暴露本「Spare」(スペア)が発売になり、その赤裸々な内容に世界中が騒然となっています。
発売前から内容が次々とリークされていましたが、ふたを開けてみたら、記録を塗り替えるほどの好調な売れ行き。メーガン妃とキャサリン妃のあつれきなど、英王室の裏側が遠慮なく暴露されているとあって、ゴシップ好きな人々の心をわしづかみにしているようです。
それにしても、ここまで暴露して大丈夫なのか...。巨額の契約金を手に入れたヘンリー王子とメーガン妃ですが、「そろそろ賞味切れ」もささやかれています。「暴露本」で得をしたのは誰なのでしょうか?
エリザベス女王「過去の秘密」まで暴露...もっとも激怒しているのは誰?
2023年早々、世界中のメディアを騒がせているヘンリー王子の自叙伝「Spare」(スぺア)。なぜか、解禁前にスペインの書店に並ぶという「トラブル」が発生し、発売前から次から次に刺激的な内容がメディアにリークされていました。
兄であるウイリアム皇太子と怒鳴り合いのけんかをして暴力を受けたことや、イートン校時代にコカインを吸引したこと、英陸軍に所属してアフガニスタンに派遣された時にイスラム主義組織タリバンの兵士25人を殺害したことなどが、世界中で報じられました。
ここまで事前に内容が知られたら、わざわざ本を買う人が減るのではないか? そんな憶測をあざ笑うように、ヘンリー王子の「自叙伝」は記録的な売り上げを達成したようです。
Prince Harry's publisher says book sales 'beyond expectations'
(ヘンリー王子の出版社は、本の売り上げが「期待以上だ」と述べている:英BBC)
Prince Harry's memoir breaks UK sales records and tops Amazon bestseller lists
(ヘンリー王子の自叙伝はイギリス売り上げ記録を破り、アマゾンベストセラーの上位にランクインしている:米CNBC)
日本のテレビでも、開店前からロンドンの書店に並ぶ人々の様子が紹介されていましたが、「Spare」は発売初日に40万部を売り上げて英国の記録を塗り替えたそうです。16か国語に訳されて、英国や欧州だけでなくオーストラリアやサウジアラビアといった国々で、アマゾンのベストセラーにランクインしたとか。
出版社が「exceeding our most bullish expectations」(我々の、もっとも強気な期待でさえ超えた)とコメントするほど、好調な売れ行きだったことが伝わってきます。むしろ、事前に本の内容が漏れ伝わったことが人々の好奇心をあおり、効果的な宣伝になったようです。
さて、肝心の本の内容ですが、各国メディアが競うように報じているヘンリー王子の「告白」は、まさに「beyond expectations」(予想を超えている)エピソードが満載!
年上女性との情事や、ロンドンホテルでのメーガン妃とのあいびき。兄のウイリアム皇太子や父親のチャールズ国王、さらにカミラ王妃やキャサリン妃に関する「身内ネタ」を、これでもか、というくらいオープンにしているのです。
さらに、2002年に開催された故エリザベル女王を祝う記念式典で、元クイーンのブライアン・メイが演奏している時、女王が耳栓をしていたという「秘密」まで暴く始末。今のところ、ブライアン・メイの反応は報じられていませんが、「人生を変える瞬間だった」と当時の興奮を語っていた彼は、大きなショックを受けていることでしょう。
ちなみに英BBCは、「『暴露本』発売にもっとも激怒しているのはNetflixだろう」という専門家のコメントを紹介しています。ヘンリー王子とメーガン妃はNetflixとも巨額の契約を結んでいて、第一弾となるドキュメンタリー番組が先日公開されたばかり。前評判とは裏腹に英王室ネタの暴露が少なかったことから、「評判だおれ」との批判も受けていました。
Netflixにしても、出版社にしても、ヘンリー王子夫妻に期待するのは王室ネタの暴露なのかもしれません。両社ともに夫妻とは複数契約をしていると報じられています。今後はさらに過激なネタを期待されることでしょう。それだけに、ヘンリー王子夫妻は、「底なし沼」に足を踏み入れてしまったようにも見えます。
「暴露本」で評判を上げた「影武者」とは
「暴露本」の発売に合わせて、米英メディアに積極的に出演してPRにいそしんでいるヘンリー王子。元女優でメディアの扱いに長けているメーガン妃と比べて、残念ながらヘンリー王子はメディアとの距離感をうまくコントロールできていない印象です。
海千山千のインタビュアーに乗せられて、時にはスタジオでお酒を飲みながら、とにかくしゃべる、しゃべる! テレビのインタビュー番組では、チャールズ国王が再婚したカミラ王妃について「危険な人物だ」「イメージアップのために、メディアに僕たちのネタを売った」と痛烈に非難したり、ウイリアム皇太子に喧嘩して引きちぎられたネックレスをわざわざ見せたりするなど、「暴露劇場」は止まりません。
母国英国では、ヘンリー王子の好感度が「過去最低」に落ち込んでいるそうですが、比較的好意的だった米国でさえ、「もう、うんざり」といった声が広がっているようです。
What's next for Harry, Meghan after bombshell book further isolates them from royals?
(王室からさらに孤立して、ヘンリー王子とメーガン妃は暴露本の次は何をするのか?:米メディア)
エンタメ界をよく知るハリウッドの関係者は、「ヘンリー王子は暴露しすぎた。この先、何をしても、これ以上世間の関心を集めることはないだろう」と断言しています。
さらに、人々の関心を引きつけるには「some mystique」(ある程度神秘的)であることが重要であるとして、「賞味切れ」になる危険性を示唆しています。
そんななか、「自叙伝の成功者」としてその手腕を高く評価されているのが、「Spare」のゴーストライターとされるモーリンガー氏です。元米紙新聞記者の同氏は、これまでも元テニス選手のアンドレ・アガシ氏の自叙伝や、ナイキ創設者の本を「執筆」したことで知られている著名ライターです。
ジャーナリストとしても、数々の賞を受賞するなど輝かしい経歴の持ち主ですが、今回の「Spare」は、「とにかく文章がうまい!」「400ページをあっという間に読ませるスキルが卓越している」と、高評価を得ているのです!
特に、マスコミ嫌いのヘンリー王子の心を開き、多くの「暴露ネタ」を聞き出した手腕は、「内容はともかく、賞賛に値する」と絶賛。「影武者」であるはずのゴーストライターがスポットライトを浴びるのは妙な話ですが、セラピストのように過去の記憶を引き出し、まるでヘンリー王子自身が書いたような文体で表現する技は、素人目にも「超一流の仕事」であることが伝わってきます。
ヘンリー王子とメーガン妃は、出版元のペンギン・ランダムハウス社と、今回の自叙伝を含む4冊の出版を契約しているとか。「次はメーガン妃の自叙伝だ」という噂がまことしやかに流れるなか、いちばん評価を上げたのはゴーストライターであることは間違いなさそうです。
それでは、「今週のニュースな英語」は、「beyond expectations」(期待を超えた)を使った表現を紹介します。
Inflation rate was beyond expectations
(インフレ率は予想以上だった)
He performed beyond expectations
(彼は期待以上の演技をした)
The result is beyond my expectations
(私が期待した以上の結果だ)
ヘンリー王子で思い出すのは、母親の故ダイアナ妃が「ハリーは、学校でもどこでも、常に問題を起こしている」と嘆いていた、というエピソードです。やんちゃぶりと飾らない人柄で人気を集めたヘンリー王子。今後、どこまで商売に「利用」されるのか。そろそろ、目を覚ましてほしいところです。(井津川倫子)
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