【北京=三塚聖平】中国の王毅(おうき)国務委員兼外相は11日、ミャンマーなど東南アジア諸国連合(ASEAN)の4カ国歴訪を開始。米国の新政権発足を目前に控え、経済関係や新型コロナウイルスのワクチンをてこにASEANに対する影響力拡大を狙う。
国営新華社通信によると、王氏は11~16日にミャンマー、インドネシア、ブルネイ、フィリピンを訪問する。南シナ海問題で対立が続くフィリピンやインドネシアとは、同問題が議題となる可能性がある。
中国としては、今月20日に予定されるバイデン米次期大統領の就任を前に、米国の「対中包囲網」を切り崩すためにもASEAN各国との距離を縮めておきたいとの思惑がある。昨年11月には、中国やASEANなど15カ国が地域的な包括的経済連携(RCEP)に署名しており、王氏は貿易関係の強化を呼び掛ける見通しだ。
コロナ禍に直面するアジア各国にとってワクチン確保は喫緊の課題であり、中国は「ワクチン外交」も展開するとみられる。
王氏は、今月4~9日にはナイジェリア、コンゴ民主共和国、ボツワナ、タンザニア、セーシェルのアフリカ5カ国を訪問した。中国外務省によると、1991年から中国の外相は毎年最初の訪問をアフリカとしてきた。中国の通信社「中国新聞社」が10日に配信した記事で、アフリカ歴訪を終えた王氏は「ワクチンを必要としているアフリカの国とともに協力したい」と強調した。
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