2021年01月11日10時15分
【ソウル時事】11日付の朝鮮中央通信によると、北朝鮮で開会中の朝鮮労働党大会で10日、金正恩氏が党総書記に選出された。9日に党規約が改正され、書記局体制が5年ぶりに復活。これに伴い、正恩氏が「党を代表して領導する首班」である総書記に「全会一致」で推戴された。
総書記の肩書が復活するのは、2011年に父の金正日総書記が死去して以来。正恩氏はこれまで党のトップとして「第1書記」「党委員長」の肩書を使ってきた。「総書記」就任には正恩氏の権威を高めるとともに、社会主義国として党中心の政権運営を強化する狙いがありそうだ。
大会では党中枢の中央委員会委員らも選出。正恩氏の指導の下で中央委員会総会も開かれ、政治局員のほか、正恩氏らを含む党最高指導部の政治局常務委員5人が選ばれた。長年正恩氏を支えた朴奉珠元首相が常務委員を退き、正恩氏側近とされる趙甬元氏が新たに常務委員に昇進した。
正恩氏の妹、金与正氏は政治局員候補から外され、降格されたとみられる。昨年には韓国の文在寅政権を強烈に非難する談話を発表するなど存在感を強めてきた与正氏だが、今後影響力をどの程度発揮できるかは不透明だ。
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