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アフガン米軍、「イスラム国」に無人機攻撃…「空港狙った新たな自爆テロを阻止した」 - 読売新聞

 【ワシントン=横堀裕也、テヘラン=水野翔太】アフガニスタンを管轄する米中央軍は29日、イスラム過激派組織「イスラム国」に対し、「自衛目的」の無人機攻撃を実施したと発表した。首都カブールの空港を狙った新たな自爆テロを阻止したという。米政府がアフガン駐留米軍の撤収期限に定めた31日が迫る中、状況は緊迫の度合いを増している。

 米中央軍の発表によると、29日の無人機攻撃は、カブール国際空港に向かっていた車を直撃した。車には「大量の爆弾」が積まれていたとみられるという。米軍は「差し迫った脅威を取り除いた」としている。

 AP通信によると、攻撃で大規模な爆発が起きたが、死傷者が出たかは不明だ。現地時間の29日夕(日本時間29日夜)、空港近くの住宅街で大きな爆発音が聞かれており、米軍の攻撃によるものだった可能性がある。

 バイデン米大統領は、攻撃に先立つ米東部時間の28日午後3時(日本時間29日午前4時)前に声明を出し、「今後24~36時間に空港を狙ったテロが起きる可能性が高い」として警戒を呼びかけていた。現地部隊の防御に必要なあらゆる措置をとるよう指示したとも明らかにしていた。

 3日前の26日にカブール国際空港入り口の検問所で起きた自爆テロでは、米兵13人を含む約180人が死亡した。

 本紙通信員によると、カブールを制圧したイスラム主義勢力タリバンは、26日以降、重装備の特殊部隊を空港周辺に配置し、検問所を通る人や車を念入りに調べている。検問を通過できるのは外国人に限られ、米軍協力者を含むアフガン人は空港に入れない状況が続いているという。

 各国の国外退避は最終段階に入っている。アフガン戦争開戦当初から米国と共に駐留を続けてきた英国も、軍部隊や外交官らを乗せた最後の輸送機が28日夜にカブールを離れた。ジョンソン首相は29日、計1万5000人以上をアフガン国外に運んだ退避作戦の終了を表明した。

 米軍は27日、自爆テロへの報復措置として、アフガン東部ナンガルハル州で無人機による攻撃を行い、米国防総省によると、「イスラム国」のメンバー2人を殺害した。バイデン氏は28日の声明で「これが最後ではない」とし、何度でも報復攻撃を実施する意向を強調していた。

 一方、タリバンは米軍の無人機攻撃に反発している。ロイター通信によると、タリバン報道官は28日、アフガン国内での攻撃は主権侵害に当たるとし、「米国は我々に事前通知すべきだった」と述べた。

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