民間人退避をタリバン妨害か、「米政府は空港までの安全通行を保証できない」 - 読売新聞

　【ワシントン＝横堀裕也】米国のバイデン大統領は１８日、８月末としてきたアフガニスタン駐留米軍の撤収期限を延長する可能性に言及した。米ＡＢＣニュースのインタビューで「退避すべき米国人が残っていれば、米軍は退避が完了するまで残る」と述べた。アフガンでは国外退避を巡る混乱が空港などで続いており、バイデン氏は撤収計画の修正を迫られかねない情勢だ。

　イスラム主義勢力タリバンの全土掌握を受け、米政府は１万～１万５０００人とされる米国人の退避を急いでいる。アフガン人の協力者は家族を含め５万～６万５０００人とみており、バイデン氏は救出に全力を尽くすと強調した。

　米政府は、民間人の退避に向け、首都カブールの国際空港までの「安全な通行」をタリバン側は保証しているとしていたが、現場ではタリバン戦闘員による妨害行為も報じられている。

　駐留米軍は増派により現在は５２００人規模となっているが、空港での活動に限られ、空港外の治安維持には従事できていない。在アフガン米大使館は１８日、ホームページ上で「米政府は空港までの安全な通行を保証できない」と警告した。

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