
アフガニスタンのイスラム主義組織タリバンは17日、首都カブールで政権掌握後初めて記者会見を開き「誰にも報復しない」と強調、敵対勢力や国軍を罪に問わず全国民に「恩赦」を与えると表明した。国内各派との融和を強調する狙いとみられる。これまで抑圧してきた女性の権利もイスラム法の下、尊重すると強調した。治安維持にも注力し、事実上の統治を本格化させた。
タリバン報道担当者は記者会見で「占領から20年後に国は解放された。勝利を祝福する」と述べた上で、新政権樹立の交渉が「進行中」と説明した。2001年に崩壊した旧タリバン政権の圧政に逆戻りする懸念を払拭(ふっしょく)し、国内外の支持を取り付けたい意向がありそうだが、新政権の具体像は依然として不透明で国際社会の危惧は強まっている。
秩序の回復を図る一方で治安情勢はなお流動的で、日本外務省は17日、在アフガン大使館を一時閉鎖し、館員を国外に退避させたと発表した。
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