トランプ米大統領(共和党)の支持者による米連邦議会議事堂乱入事件を受け、民主党は11日、「反乱の扇動」を理由にトランプ氏の罷免を求める弾劾訴追決議案を下院に提出した。過半数を占める下院で13日にも審議・採決される見通し。可決されれば、トランプ氏は2019年のウクライナ疑惑を巡る決議に続き、2回の弾劾訴追を受ける米史上初の大統領となる。
決議案は、6日に起きた乱入事件前に、トランプ氏が支持者に議会へ行進し議員らに圧力をかけるよう促していたことや、大統領選の結果を「転覆や妨害」しようとする同氏の言動が、反乱を扇動したと指摘。「米国とその統治機構に深刻な危険をもたらした」と非難している。
民主党下院トップのペロシ議長は、11日の声明で「大統領によるこの国への脅威は差し迫ったもので、我々の対応も緊急を要する」と述べた。
これに先立ち民主党は下院に、ペンス副大統領に対し憲法修正25条を発動しトランプ氏を解任するよう求める決議案を提出。全会一致の採択を求めたが、共和党が反対した。12日の本会議で民主党の賛成多数により可決する見通し。
25条は副大統領と閣僚の過半数が、大統領がその任に不適格と議会に申し立てることで、職権を副大統領に移す措置を定める。可決後24時間以内にペンス氏が解任に向けて動かなければ、下院として弾劾訴追決議案の審議に入る構え。現時点でペンス氏は要求に応じていない。
大統領の罷免には、決議案の可決後、上院で開かれる弾劾裁判で3分の2以上の同意に基づく有罪評決が必要だが、トランプ氏の任期が満了する今月20日までに上院で裁判が開かれる見通しは立っていない。
バイデン次期大統領(民主党)は11日、東部デラウェア州で記者団に「トランプ大統領はその職に就いているべきでない」と述べた。一方で、弾劾を巡る議会審議が新型コロナウイルス対策など新政権の政策遂行の障壁とならないよう、党の議会幹部と協議していることを明かした。
民主党内では、弾劾訴追決議案の下院可決後、上院送付を100日程度遅らせる案も検討されている。【ワシントン高本耕太】
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