
【ワシントン=横堀裕也、蒔田一彦】米国のトランプ大統領が弾劾(だんがい)訴追されたことで、今月20日の新政権発足後もトランプ氏を巡る米社会の対立が続く懸念が強まっている。バイデン次期大統領が掲げる融和路線にも影を落としかねない。
バイデン氏は13日、声明を出し、トランプ支持者が議場を一時占拠した6日の事件について「米国を標的とした暴動であり、トランプ氏が扇動した」との認識を示した。その上で「今ほど国家の団結が重要な時はない」と呼びかけた。
バイデン氏は、トランプ氏の弾劾より、新型コロナウイルス対策や景気刺激策など、主要公約の実現を優先させたい意向とされる。
ただ、民主党内では、急進左派を中心に、トランプ氏に対する徹底的な責任追及を求める声が強い。バイデン氏としては、弾劾手続きを進めることに反対は唱えにくい状況にある。
弾劾裁判の開始は新政権の発足後になる見通しだ。当面は民主党と共和党の言い争いが続くことになる。
共和党指導部は、弾劾手続きはバイデン氏が訴える融和路線と矛盾するとして、新政権への攻撃材料とする構えだ。ケビン・マッカーシー下院院内総務(共和党)は13日の審議で「弾劾で国家の分断は更に深まり、与野党対立が更に激しくなる」と主張した。
弾劾裁判がこじれれば、上院での閣僚人事の承認手続きにも影響が及びかねない。新政権にとって大きな不安材料といえる。
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